バーニーレスポールの見分け方に悩んでいる方へ。
バーニーレスポールは、製造年代や生産国によって仕様や品質が異なるため、購入時にしっかりと見極めることが重要です。特に、日本製と海外製の違いを把握するには、シリアルナンバーや型番、さらには当時のカタログ情報を参考にすることが欠かせません。
この記事では、バーニーレスポールの見分け方の基本から、シリアルナンバーのチェック方法、型番とカタログを活用した年代推測のコツまで、初心者にもわかりやすく解説していきます。正しい知識を身につけて、あなたにぴったりの一本を見つけましょう。
バーニーレスポールの見分け方の基本を解説
- バーニーレスポールとは?
- 日本製と海外製の違い
- トラスロッドカバーで判断する方法
- シリアルナンバーの見分け方
- ヘッドインレイから製造年代を推測する
バーニーレスポールとは?
バーニーレスポールとは、日本の楽器メーカーであるフェルナンデス社のブランド「Burny」が製造しているレスポールタイプのエレキギターです。レスポールとは、もともとアメリカのギブソン社が1950年代に開発した名機であり、そのスタイルや音色を忠実に再現したモデルがバーニーによって作られました。
このように言うと、単なるコピーモデルのように感じるかもしれません。しかし、バーニーレスポールは単なる模倣ではなく、日本人プレイヤー向けに細かく設計された独自の工夫が施されています。
例えば、ネックの握り心地を日本人の手に合わせて微調整していたり、仕上げの丁寧さによって演奏性が向上していたりします。このため、1980年代から1990年代にかけて、多くのギタリストに愛用される存在となりました。
一方で、バーニーのレスポールにはさまざまなバリエーションが存在し、製造年代や生産国によって品質や特徴に差が出ることもあります。特に80年代後半から90年代初頭の日本製モデルは非常に高い評価を受けており、現在でも中古市場で人気を集めています。このため、購入する際には製造時期や生産国をよく確認することが重要です。
このように考えると、バーニーレスポールは単なる廉価版ギターではなく、日本独自の進化を遂げた高品質な楽器だと言えるでしょう。
日本製と海外製の違い
バーニーレスポールを選ぶ上で、日本製と海外製の違いを理解しておくことは非常に重要です。なぜなら、同じバーニーブランドであっても、生産国によって仕様やクオリティに大きな差が存在するからです。
まず日本製モデルは、1977年から1992年頃までが主な製造期間となります。この時期のモデルは、木材選定、組み込み精度、塗装の仕上げなど、あらゆる面で非常に高水準です。特に、80年代後半から90年代初頭のバーニーレスポールは、フレットの端まで丁寧に仕上げる「フレットエッジバインディング」など細かい職人技が施されており、プロミュージシャンにも愛用されました。
一方で、2002年以降に製造されたバーニーレスポールの多くは中国や東南アジア製が中心となっています。これら海外製モデルは、価格を抑えるために一部の仕様が簡略化されている場合があり、ヘッド裏に「FG」から始まるシリアルナンバーが印字されているのが特徴です。ただし、音質や作りが劣るというわけではなく、コストパフォーマンス重視のモデルとして十分な実用性を持っています。
このため、あなたがバーニーレスポールにどのような期待をするかによって選び方は変わります。本格的なヴィンテージスタイルや高い精度を求めるなら日本製、気軽に演奏を楽しみたいなら海外製、と目的に応じて判断すると良いでしょう。
トラスロッドカバーで判断する方法
バーニーレスポールの製造国や年代を見分けるための簡単な方法の一つに、トラスロッドカバーの形状とネジ留めの数をチェックすることがあります。これは初心者でもすぐに実践できるので、ギター選びの際にはぜひ覚えておきたいポイントです。
トラスロッドカバーとは、ヘッド部分のナットを覆っている小さな板状のパーツです。バーニーレスポールでは、日本製の場合はこのカバーが2点留めになっているのが基本です。つまり、カバーの左右2箇所をネジで固定しているスタイルであり、1977年から1992年頃までの日本製モデルの大多数がこれに該当します。
一方で、2002年以降の海外製モデルでは3点留めが主流になっています。このため、トラスロッドカバーを確認するだけでも、おおよその製造時期と生産国の判断材料になります。ただし、前述の通り、トラスロッドカバーは簡単に交換できるパーツであるため、確実な判断基準とは言い切れません。場合によっては、見た目だけ日本製風にカスタマイズされている個体も存在するため、慎重な確認が求められます。
また、カバーの形状にも年代ごとの違いがあり、1980年代後半までは「釣り鐘型」90年代初頭には「ベル型」と呼ばれるサイドに出っ張りがあるタイプに移行しています。これらも併せて見ることで、より正確な年代判定が可能になります。
このように、トラスロッドカバーは手軽なチェックポイントでありながら、注意深く観察すればバーニーレスポールの素性を探る有効な手段になるのです。
シリアルナンバーの見分け方
バーニーレスポールを選ぶ際、シリアルナンバーの確認は非常に有効な手段の一つです。特に2002年以降のモデルでは、ヘッド裏に「FG」から始まるシリアルナンバーが印字されている個体があり、これが海外製であることを示す重要な手がかりになります。
ここで注意したいのは、すべてのバーニーレスポールにシリアルナンバーが明確に入っているわけではないという点です。特に1990年代以前の日本製モデルでは、シリアルが存在しない個体や、独自仕様のものも少なくありません。
さらに、2000年代初頭にはMade in Japanの印字とシリアルが同時に刻印されているケースも確認されており、単純に番号だけで製造国や年代を断定するのは難しい場合もあります。
例えば、2002年以降の海外製モデルであれば、「FG」から始まる番号が確認できるため比較的判断しやすいです。しかし、それ以前のモデルや、日本製のイレギュラー品では、シリアル無しでも本物である可能性が十分にあります。こうした背景を理解しておけば、シリアルナンバーが無いからといって即座に偽物や粗悪品と決めつけるリスクを回避できます。
このため、シリアルナンバーはあくまでも参考材料の一つと考え、他の要素と合わせて総合的に判断する姿勢が求められるでしょう。
ヘッドインレイから製造年代を推測する
バーニーレスポールの製造年代を推測するうえで、ヘッドインレイのデザインを確認する方法も非常に有効です。ヘッドインレイとは、ヘッド部分に装飾されている模様やロゴのことを指しますが、年代によって明確にデザインが異なるため、見分け方の重要なポイントになります。
例えば、1988年までの日本製モデルには、伝統的な「ダイアモンド・インレイ」が採用されていました。このデザインは本家ギブソンに近く、クラシックな雰囲気を漂わせています。
しかし、1989年から90年代初頭にかけては「イナズマ・インレイ」と呼ばれる稲妻型のデザインに変更されました。このインレイの変更時期が比較的はっきりしているため、ヘッドを確認するだけでおおよその製造年を推測することが可能です。
一方、2002年以降に再登場したレスポールカスタム系のモデルでは、フェルナンデスオリジナルの翼型インレイに変更されています。このため、翼型インレイが施されているモデルは基本的に2002年以降の製造と考えられます。ただし、海外製・日本製の両方に同じデザインが使われているため、インレイだけで生産国を見極めるのは難しい点に注意が必要です。
こうして見ると、ヘッドインレイは製造年代を知るための非常に役立つ情報源ですが、必ず他の要素とも合わせて慎重に判断することが大切だと言えるでしょう。
バーニーレスポールの見分け方の応用テクニック
- ピックアップ搭載モデルから探る方法
- 型番とカタログ掲載時期のチェック方法
- イレギュラーモデルと例外パターン
ピックアップ搭載モデルから探る方法
バーニーレスポールの真贋や年代を探るうえで、ピックアップの種類をチェックする方法も非常に有効です。ピックアップとは、弦の振動を拾って電気信号に変換するパーツのことで、音質に大きな影響を与える重要なコンポーネントです。
例えば、1989年頃のバーニーレスポールカスタムには「VH-3」というモデルのピックアップが搭載されていました。このVH-3は、出力がやや高めで、ロック向きのサウンドを得意としています。一方で、90年代に入ると「VH-1」というモデルへと切り替わります。VH-1はよりクリアで、ヴィンテージライクなトーンを持つことから、布袋寅泰氏のモデルにも採用されるなど、人気の高いピックアップです。
このように、搭載されているピックアップの型番を知ることで、ある程度の製造年代を推測することが可能になります。さらに、2003年以降に登場した日本製の上位モデルにもVH-1が搭載されているため、ピックアップの種類と合わせて他の特徴を見比べることで、より正確な判別ができるでしょう。
ただし、ピックアップは交換が比較的簡単に行えるパーツでもあります。このため、購入前にはできるだけオリジナルパーツが保持されているか、販売店や出品者に確認することをおすすめします。ピックアップだけを頼りに断定するのはリスクを伴うため、あくまでも複数要素の一つとして参考にするべきでしょう。
型番とカタログ掲載時期のチェック方法
バーニーレスポールの見分け方において、型番とカタログの掲載時期を確認することは非常に有効な手段となります。なぜなら、バーニーは製造年ごとに型番を変更していたため、型番を見るだけである程度の年代を推測できるからです。
例えば、1977年から1981年にかけては、スタンダードモデルが「FLG」、カスタムモデルが「FLC」という型番で展開されていました。しかし、1982年から1992年の間は、それぞれ「RLG」「RLC」という新たな型番に変更されています。このように、型番と製造年には明確な関連があり、カタログに掲載された時期と照らし合わせることで、おおよその年代判別が可能になります。
また、カタログ上にモデルが掲載されているかどうかも重要なポイントです。例えば、1993年以降は一旦RLGやRLCといったヴィンテージスタイルのレスポールタイプがカタログから姿を消し、その代わりに「LSシリーズ」などが紹介されるようになりました。このため、1993年から2001年までにレスポールタイプを見かけた場合は、カタログ外モデルやイレギュラー仕様である可能性が高いと言えます。
こう考えると、型番とカタログの情報を併せて確認することは、バーニーレスポールの正確な見極めに直結する作業となります。購入を検討している個体が、どの時期のどのグレードに位置するのかを知るためにも、型番とカタログ掲載状況の両方を丁寧にチェックしましょう。
イレギュラーモデルと例外パターン
バーニーレスポールには、通常のカタログモデルとは異なるイレギュラーモデルや例外パターンが存在するため、これらにも注意が必要です。単純に型番や仕様だけで判断してしまうと、想定外のモデルに出会う可能性があるからです。
例えば、1997年にはKISSのエース・フレーリー来日記念モデル「RLC-75AF」が限定で販売されましたが、このモデルは通常ラインナップには存在しない特別仕様となっています。イナズマインレイ、ベル型ロッドカバー、シリアルナンバー無しという特徴を持ちながら、正式なカタログには載っていないため、一般的な基準だけでは判断がつきません。
さらに、2000年前後にはカタログに掲載されていない日本製のレスポールカスタムも確認されています。これらは、ヘッド裏に「Made in Japan」とシリアルが印字されている一方で、FGシリアルではないなど、通常モデルとは異なる仕様が見られます。このようなイレギュラーモデルの存在は、バーニーに限らず多くの国産ブランドにも共通する現象ですが、特にバーニーではその傾向が強いと感じられます。
このため、もし購入を検討しているモデルが通常と異なる特徴を持っていた場合には、安易に偽物と決めつけるのではなく、当時の販売経緯や特別仕様の存在についても調べることをおすすめします。こうして情報を慎重に集めることで、思わぬ掘り出し物に出会えるかもしれません。
バーニーレスポールの見分け方の総まとめ
- バーニーレスポールはフェルナンデス社のレスポールタイプモデルである
- 日本人向けに設計されネック形状や仕上げが工夫されている
- 1977年から1992年製造のモデルは日本製が基本である
- 2002年以降は中国や東南アジアでの製造が中心となる
- 日本製はフレットエッジバインディング仕様が多い
- トラスロッドカバーが2点留めなら日本製の可能性が高い
- トラスロッドカバーが3点留めなら海外製が中心となる
- 1980年代後半までは釣り鐘型カバーが使われている
- 1990年代初頭はベル型カバーに変更されている
- ヘッドインレイがダイアモンド型なら1988年以前である
- イナズマインレイなら1989年以降の製造と推測できる
- 翼型インレイは2002年以降のカスタムモデルに多い
- シリアルナンバーが「FG」始まりなら海外製と判断できる
- ピックアップがVH-1なら90年代以降の上位モデルと見られる
- 型番とカタログ掲載時期を照らし合わせて精度を高める
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